スペアキー

二人で履いた靴 君が選んだ写真立て
二つ並んだ歯ブラシ 当たり前の景色だった

時計の音だけが 悲しげに響いている
あまりにも静かで 壊れそうで眠れない夜

忙しい仕事を被せて 気付かないふりしてただけ
でも本当は泣きたいほど
空っぽの心 体に溢れ出す思い出

白い部屋 テーブルに裸のスペアキー
温もりも涙も全部残ったまま
君の声 君の匂い その全てが
忘れられないまま 君はいない

砕けそうな心 何度も笑顔に変えて
どれだけの時間を 飲み込んで歩いたかな

めまぐるしく進んでく日々 置き去りのままの涙が
ふとした時に浮かぶけれど
全部含め自分だって 今、思えるんだ

君が今 心から笑ってるなら
これで良かったよなって また強くなれるから
あの部屋も テーブルも 今はないけど
捨てられずにいるよ 君のスペアキー

もう二度と あの声は聞こえないけど
いつも届くように 今も歌ってるから
あの笑顔 泣き顔も 君の全てを
ずっと忘れないよ 恋が終わった

恋が終わった
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