氷のくちびる

悲しき恋の結末に
ぬけがらのように僕は傷ついた
火遊びの果てのあれは本気の恋
指環ひとつ残し君は部屋を出ていった

抱かれてもひとつになりはしない心で
君は僕の腕の中に嘘の涙流してた
あの時君が投げすてた愛のかけら
冷めたベッドに拾い集めひとり抱けば

今夜も 氷のくちびるが僕を奪い
ふたつの体の岸辺に
氷のくちびるが僕を奪い
波のように砕けては散る

悲しき歌の始まりは
追憶の中の夕暮れのカフェ
白い指が灯すキャンドルライト
炎はとけ心変わりに流れていく

鏡に残したルージュの別れ言葉の影に
男にもたれたあの夜の君の姿があった
一輪ざしのこぼれたバラのように
夢のさめぎわの仕打ちはむごく

今夜も 氷のくちびるが僕を奪い
ふたつの体の岸辺に
氷のくちびるが僕を奪い
波のように砕けては散る

氷のくちびるが僕を奪い
ふたつの体の岸辺に
氷のくちびるが僕を奪い
波のように砕けては散る
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