待ちぼうけ港

小雪舞い散る 波止場に立てば
海の男の 香りがするの
甘い言葉と やさしさに
燃えてつくした 女がひとり
帰っておくれと 波間に呼べば
霧笛がポーッと 泣く港

噂だけでも 聞きたいからと
今日も来ました 小雨の港
何も言わずに 肩寄せて
縞(しま)のジャケット 背中にかけて
握った手と手の あの温もりを
忘れてないから 耐えられる

恋の炎は 消さずにいるの
これも運命(さだめ)と 諦めながら
どこへ飛ぶのか 海鳥ヨ
遠い彼方に 面影うかぶ
も一度だけでも 逢いたいあなた
待ちぼうけ港は 風港
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