本当は哀しい関係

自発的な欲望、なんて無い。愛、は、
だれかの欲望のコピー、だっ、

て、本で読んであたしは目をうたがって、
“待って?!”あ、
たしが感じてるこの愛は、ああああ

あたしがあなたに感じるこの欲望は、
あなたを欲しがってやまないこの欲望は、

あたしのものであってあたしのものじゃなくてあなたのものじゃなくて、
あなたのものであって、あなたのものじゃなくて/あたしのもので無くて、

本当は哀しい関係。
だから知りたくなってしまうんだね。

“自発的に欲情なんてしない、”
って言われた
昔の女の人みたい――

に、今も状況はたいして変わってない。“女”の“価値”が、
それで上がったり下がったりし

て、そんなことまったくつきあってられないわ。
それをしたってしなくたってこの存在―――は、

あなたのものであって/あなたのものじゃなくて/あたしのもので無くて、
あたしのものであって、あたしのものじゃなくて、あなたのもので無くて

本当は哀しい関係。だから知りたくなんてないんだね。

あたしがあなたに感じるこの欲望は、
あなたを欲しがってやまないこの欲望は、

あたしのものであってあたしのものじゃなくてあなたのものじゃなくて、
あなたのものであって/あなたのものじゃ無くて、あたしのもので無くて、

本当は哀しい関係。だから知りたくなってしまうんだね。

死にたくなってしまうんだね。だけど、

知りたくなんて、――ないんだね。
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