FRENCH HEAVY MAN

さて 話そうか
そこの長椅子にかけて
生まれた町は 古く つつましい港
さびれた新聞が 舗道を舞っていた

15の時に ひとり故郷(ふるさと)を捨てて
まず拾われた あれは裏窓の女
つくしたバトロンの男になぐられて
アパートから転げ落ち
そのまま消えていた 天国へ
君も お気に召すなら グラスのジンをどうぞ

愛してたのは 甘く 暖かい彼女
異国の戦争で 死んだと思われて
見知らぬ奴に似た子供を抱いていた
泣きながら
そんな 悲しい顔を浮かべるほどじゃないさ

思えば あれからずっと 歳をかさねたけれど
そう いろんな恋を味わってきた 今もそうさ
ああ 思えばみんな 素敵な女ばかりだった
さぁ こんな話を何にするのか 不思議だけど
ああ 楽しかったよ そろそろ帰りなさい

さぁ こんな話を何にするのか 不思議だけど
ああ 楽しかったよ そろそろ帰りなさい
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