風の噂

一度つまずきゃ 男でさえも
浮世苦労は つづくもの
まして悲しい 噂であれば
微笑(わら)い流せず 眼を閉じる
なんで独りで
なんで独りで いるんだよ

あの日あの夜 この盃(さかずき)を
止めたその手が 今欲しい
なってくれるな 不幸にだけは
何も恨まず 雨に咲く
花の素顔は
花の素顔は 寂しかろう

離れ離れの さだめを越えて
せめてつぐない させてくれ
誰がいるのさ おまえのほかに
いつかこの手で 抱きしめて
仰ぐ夜空も
仰ぐ夜空も もう明ける
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