浪花の男

辛抱十年 我慢が五年
やっと薄日が さして来た
俺の人生 浪花の舞台
枯れてたまるか 蕾のままで
男ざくらを 男ざくらを 咲かすのさ

胡麻も擂らなきゃ お世辞もいわぬ
叩き込まれた 道一つ
芸の虫だぜ 脇目も振らず
五尺余寸の 身を粉にしても
浪花育ちは 浪花育ちは 一本気

キタの人情 情けのミナミ
義理の荷物は 何処に置く
一度決めたら 後には引かぬ
淀川(よど)の水面に 男のすがた
見事映して 見事映して 見せてやる
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