帰り花

何処にも行き場の ないままに
お前は帰って 来たんだね
雨にぬれると 毒だから
とにかくお入り 帰り花 あゝ帰り花

はなれて暮した 年月の
苦労の余韻が 目に残る
俺にすがると 決めたなら
泪をおふきよ 帰り花 あゝ帰り花

お前の背中の ぬくもりは
昔とすこしも かわらない
口に出せねど この俺も
待っていたのさ 帰り花 あゝ帰り花

泣き虫弱虫 さみしがり
似たもの同士の 二人なら
やってみようよ もう一度
はなしはしないぜ 帰り花 あゝ帰り花
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