一位の恋

夏の終わりの蜩に 別れを告げたら泣けてきた
私の自慢の赤い実を そばで見てほしかった
あなたはわずかひと夏の 最後に鳴いてはいなくなる
私にとまることもなく 花を見ることもなく

赤い実食べる鳥たちは 毒があるぞと話します
寂しい夕暮れひびいたの 鳴き声カナカナと
数えきれない季節知る 秀でるところはここかしら
夏にも雪にも耐えてきた 儚い恋もして

淋しさ一位です
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