ロマンス

5時過ぎの街は暮れ色に変り
灯りともり出す 摩天楼独り

誘われる人と失くした面影
比べてしまう いけないくせがある

きっとロマンスは あんなロマンスは
2度と2度と訪ずれはしない
愛の夢を見て 胸がおどる時
心のすきまに そっと疼き出す ロマンス

頬づえの向うガラスに写った
短かい髪の私と 見つめ合う

何故かロマンスは いつもロマンスは
壁の傷をかくす絵の様に
忘れようとすれば よけい気にかかる
今夜もどこかで 生まれては消える ロマンス

きっとロマンスは あんなロマンスは
2度と2度と訪ずれはしない
愛の夢を見て 胸がおどる時
心のすきまに そっと疼き出す ロマンス
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