夜流し蝶々

親にはぐれた 蛹(さなぎ)でも
生きていりゃこそ 蝶になる
怖さ知らずの 十八才(じゅうはち)が
博多ネオンを 振りだしに
ここは広島 夜に飛ぶ

嘘でくるんだ 昨日 今日
誰があたいに 恋をする
路地のあかりで かくれんぼ
神戸 大阪 蜜の味
名古屋とまり木 ひとり酒

遊びつかれた 夕暮れに
飛んだ一羽の あげは蝶
情ひろって つまずいて
港ヨコハマ 酔えぬまま
花の東京 夢をみる
×