昨日、君の夢を見たよ

昨日、君の夢を見たよ
それは眩しいくらいの朝の光に包まれた食卓
温かいスープを君は作ってくれた
空いたグラスに満ち足りた時間

いつでも戻っておいで 君はそう言ってくれるけれど
とても優しい人だから 僕は戻れそうにないんだよ
君を傷つけるだけだから

昨日、君の夢を見たよ
それは春の雨が滴る窓辺に腰かけたテーブル
大きな画用紙に君と描いた地図は
強い風受けて舞い上がって消えた

つないだ手と手の中で もう少しだけ夢を見させて
とても美しい人だから 僕はときどき怖くなるんだ
君を失ってしまうことが

もうすでに僕らは遠く離れて
交わることのない円の中 呼吸をする

昨日、君の夢を見たよ
それは眩しいくらいの朝の光に包まれた食卓
温かいスープを君は作ってくれた
空いたグラスに満ち足りた時間
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