昔も今も…女

別れましょうかそれとも耐えて
あなたの許へ 帰りましょうか
女がひとり 迷いを抱いて
日暮れを背中に径をゆく
嵯峨野 野宮さらさらと
風がなきます竹林
男の愛をあきらめた
女の嘆きが 聞こえます

一つの屋根にくらしていても
こころ寂しい 他人のくらし
抱かれもせずに むなしく過ぎる
月日にいつしかなれてゆく
嵯峨野 祇王寺はらはらと
桜ちります音もなく
昔も今もかわらない
女のこころが 風になる

嵯峨野 細道迷い坂
つらい女のなみだ坂
あなたをもしも嫌いなら
別れもたやすく できるのに

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