片惚れとんび

行っちまうなら 勝手にしろと
投げた台詞が 三下り半か
涙こらえて見上げた雲に
追って行けない 鳥の声
ピーヒョロロ ピーヒョロロ…
片惚れとんびの 男泣き

堅気暮らしは お互いできぬ
せめて一夜の 夫婦の契り
日本橋まで一緒のはずが
心変わりか 秋の空
ピーヒョロロ ピーヒョロロ…
片惚れとんびの 未練舞い

細い背中に 背負った三味線(しゃみ)が
遠く消えてく 舞阪並木
俺は東に おまえは西に
これが渡世と 破れ笠
ピーヒョロロ ピーヒョロロ…
片惚れとんびの はぐれ旅
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