マンハッタン・キス

Don't disturb 閉ざされた
ドアの中だけが 私になれる場所
ここで あなたが見せる優しさに
偽りはないけど
どうして こんなに 寂しい
夜明けの足音 近づいてくると
何もかも まるで
なかったようにシャツを着る
いとしい背中 眺めるの
私より本当はもっと孤独な誰かが
あなたの帰り 待ってるわ
すれ違う 心の奥 見透かしながら

ひとり残された 部屋の窓の外
手を振る気もなくて
かすむ摩天楼の彼方
天使が涙で覗き込む
どうして 愛してるだけじゃ
満たされなくなる
愛されるまでは
長過ぎる一日をもてあまし さまよえば
哀しいくらい 自由なの
街の灯が 夕闇にともり始める頃に
あなたもきっと感じてる
ほろ苦い 昨夜のキスの その余韻を

どうして あなたじゃなきゃ駄目
声かける人は たくさんいるのに
できるなら 知り合う前の私に戻って
置いてきた 夢 探したい
いつの日か 遠い思い出だと笑いあえる
そんな時が くるのかしら
明日さえ 手探りで
生きるふたりにも
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