都会のカラス

身体いっぱい 夢つめこんで
燃えて巣立った あの茜空
たぎる想いの 三年五年
いつか迷子の 都会のカラス
風にまかれて 吹きっさらし

右は冷たい 左は暗い
羽をつぼめて また行きどまり
尖るばかりの 心の片隅(すみ)で
明日(あす)を見上げる 都会のカラス
今日の日暮れも 泪いろ

意地を咲かせて ひと花摘んで
きっと帰るさ 待っててくれよ
つ・んと振りむく ふるさと沁みて
うるむ目がしら 都会のカラス
親父おふくろ 懐かしい
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