夕日が君を追い越す前に

夏色に溶けてゆけ ときめきの季節の中で
汗に光った Tシャツ脱いで
青空を抱けば それが夢のはじまり

くちびるに過ぎてゆく 南風は恋の予感
とまどいながら ふるえる指で
物語を今 つづりだした君よ

あざやかに抱かれて めまいの中で
やさしく寄せる 波のように ゆれてごらん

夏色に燃えてゆけ 輝きはほんの瞬間
焼けつくような 日射しが君を 追い越してゆく前に

足元の濡れた砂 細い肩にかかる吐息
ただ見つめあう この時間(とき)だけは
幻じゃないさ 迷わないで君よ

しなやかに愛して 髪の先まで
生まれたままの 熱い愛に ふれてごらん

夏色に駆けてゆけ 潮風に体あずけて
流れる雲が 振り向く君を 追い越してゆく前に

あざやかに抱かれて めまいの中で
やさしく寄せる 波のように ゆれてごらん

夏色に染めてゆけ 想い出のひとつひとつを
淋しさ連れた 夕日が君を 追い越してゆく前に
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