夜曲

街に流れる歌を聴いたら
気づいて 私の声に気づいて
夜にさざめく 灯りの中で
遙かにみつめつづける瞳に気づいて

あなたにあてて 私はいつも
歌っているのよ いつまでも
悲しい歌も 愛しい歌も
みんなあなたのことを歌っているのよ
街に流れる歌を 聴いたら
どこかで少しだけ 私を思い出して

月の光が 肩に冷たい夜には
祈りながら 歌うのよ
深夜 ラジオの かすかな歌が
あなたの肩を 包みこんでくれるように

あなたは今も 私の夢を
見てくれることが あるかしら
悲しい歌も 愛しい歌も
みんなあなたのことを 歌っているのよ
月の光が 肩に冷たい夜には
せめてあなたのそばへ 流れたい

街に流れる歌を聴いたら
気づいて 私の声に気づいて
心かくした 灯りの中で
死ぬまで 贈りつづける歌を受けとめて

あなたにあてて 私はいつも
歌っているのよ いつまでも
悲しい歌も 愛しい歌も
みんなあなたのことを歌っているのよ
街に流れる 歌をきいたら
どこかで少しだけ 私を思い出して
…思い出して
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