ときに離れ ときに紛れて
波に 漂っている
誰と居ても 感じ合えない
そんなところで いつも

沸き起こる 渦から うまくのがれても
ほんとうの すがたは 沖へ さらわれてゆく 白い子供のように

時には凪ぎ 時に乱れる
そんな心で いつも

存在のすべてを かけて 泳いでも
荒れ果てた 海から どこへもゆけない

今 あたらしい場所で 沈みかけた舟 こぎ出せば風は西へ吹いてゆく

けれども津波は すべての希望もなげやりな夢も のみ込んでゆく
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