遠い日のバラード

はき慣れた コンバースの
踵 踏んづけて
夕暮れ 土手の上を歩く

河に沿った コンクリの
ひび割れた この道
頬に当る 風かすかに
汐風

不思議だね あの頃
夢がかなったあと
「何処へ行くのだろう?」かなんて
夢中になって話した

遠い日の あいつは
何処かの 空の下で
どんな 夢を見てる

河口の 向う岸に
スモッグに 霞んだ
エントツの 群れに
シグナルライト 光り出す
不思議だね この場所
何も変わっちゃ いない
だけども同じ夕陽が
こんなにも 胸をしめつける

はき慣れた コンバースの
踵 少しへっちまったけど
もう少し 土手の上を行くよ
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