くず葉川

紫薇花の並木の道が
夏の終わり 色褪せてゆく
ムギワラトンボと
川原で散った花火

君の街も頬を染めたね
秋の終わり オレンジの道
煙草のフィルター
流れてくのを見てた

もしもこの流れを止められたら
あの時の君だけをきっと愛してた

蛇苺を摘んだ空き地に
無表情なアパートが建つ
変わらないものなど
きっと何処にもないね

水は腐らぬように流れている
私達 いつかは海が見えるね

もしもこの流れを止められたら
あの時の君だけをきっと愛してた
…君だけをきっと愛してた
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