秋風ノスタルジック -New Version-

友達と教室と作り笑いと、昨日と同じ今日とただ暑さと。
七月の校庭のその眩しさに、僕らはいつも置いてかれてた。

流れてゆく時を、足を止めて少し眺めてた。涙はなく悲しくもなく。

今年も綺麗なままでめぐる季節の変わりめに気付かないまま。
戸惑い隠せなくて僕は秋の風の中、また鍵をかけるのでしょう。

忘れてく掠れてく君の声を、壊さないように開いてみた。
傷つけるつもりなど、きっとなかった。空はあの日より青かった。

音さえなくただ過ぎる日々が、かけがえなくなるなんて今は思えないな。

今年も綺麗なままでめぐる季節の変わりめに気付かないまま。
戸惑い隠せなくて僕は秋の風の中、立ち尽くした。立ち尽くしていた。

繰り返すことすら優しく思える今が少しだけ寂しく。
“さよなら”また今を振り返るその日まで“ありがとう”と、
“ありがとう”と嘘をつく。
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