細石~さざれいし~

明日(あす)を夢見て 幾年月を
あわてず焦らず あきらめず
七つで転んで また起きて
耐えてきたのか 細石

磨かれし 石は故郷(くに)へ帰らざる
受けた恩 掌(て)にすくう細石

酸いも甘いも かみ分けながら
頬うつ涙に 教えられ
上手な生きかた 知らないが
絆深める 細石

岩を通した 女の意地は
流され砕けて 散ろうとも
唇かみしめ いまひとり
石に矢も立つ 細石
×