古都

いにしえの街が霞む 最果ての丘に立ち
ひとり風に吹かれると あなたを思い出す

香が漂う甍(いらか)の 窓越しに君を抱き
絹の肌を思わせる 過ぎ去りしあの日よ

行き交う人の波 探す愛しい影
瞳は幻を求め 心がささやく

せめてあの笑顔のまま 生きていてくれたら
風よ 君に届け

古き都の空 遠き河の流れ
恋は夢の如き姿 うつろう光が

二度と逢えぬ君の目を 頬杖で見ていた
風よ 君に届け
×