夜のとばりの中で

記憶の中の君の声が
鋭く耳元で響いて
木漏れ日に微笑んだ君の面影
黒く塗り潰されていく

なぜ人は大人になることで
素直に愛せなくなるのだろう?
大切な人でさえも

零れ落ちた涙の痕
心を締め付けている
消えない傷を残しても
交わした約束だけは守っていくよ
静けさが染みる 夜のとばりの中で

余計な感情押し殺して
強くなれたつもりだったけど
ふたりだけが知っている 秘密の言葉
ひとりでそっと呟いてた

限りのある命の途中で
限りのない夢を見ることが
残酷だけど愛しくて

降りしきる記憶の雨に
傘も差さず震えて
目には見えないこの距離を
手繰るように抱き寄せて 君を想ってる
吐息が霞んでく 夜のとばりの中で

伝えることできなくて
過ぎゆく時間の中で
「すべてが消え去ればいいのに…」
そう思ってた
黒く染め 白く描き もがいてた
いつの日か また逢えるその日まで
“さよなら”

零れ落ちた涙の痕
心を締め付けている
消えない傷を残しても
交わした約束だけは守っていくよ
これからもずっと 忘れはしないよ

降りしきる記憶の雨に
傘も差さず震えて
目には見えないこの距離を
手繰るように抱き寄せて 君を想ってる
吐息が霞んでく 夜のとばりの中で
眩し過ぎてしまう 朝の光射すまで
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