あとの祭りの一人酒

あほな噂を まともに受けて
投げたお銚子 はね返り
好きな旦那の 背中は見えず
四条の柳に 八つ当たり
ごめんかんにん 叫んでも
あとの祭りの 一人酒

胸と胸とを 合わせるために
帯は背中で 結ぶとか
祇園ばやしを 遠くに聞いて
あなたが解いた 夜もある
紅も島田も わやになり
あとの祭りの 一人酒

京の気倒れ 折れそな心
そっとささえて くれる人
こんな女の なんぎな涙
笑おてふいてね ぬぐってね
月もあきれる 秋の夜に
あとの祭りの 一人酒
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