夢見心地で

街中のライトが消え始め、誰もが寝静まりゆく頃
哀愁を帯びたあの星は誰に見られずとも光っている

日が暮れたら間に合わなくなる、そう思っていた時もあった
それでも日が沈んでいくから出逢えたこともあった

夢見る時代ならもう過ぎた
それでももう一度見た夢が心地良くて
裸のままあなたにただただ逢いたくて
きっともう一度だけ僕等も新しい時間があるのさ

「あなたがまだあなたでいるから、わたしもわたしでいられる」
それならわたしも、もっとわたしで居ていたいと思えた

憂いや悩みを抱え込んでそれでも恋人たちは今日も歩いていく
水飛沫を上げ、また誰にも届かずとも歌を歌う鯨と
同じく新しい朝へと向かっている

夢見る時代ならもう過ぎた
それでももう一度見た夢が心地良くて
裸のままあなたにただただ逢いたくて
きっともう一度だけ僕等も輝かしい時間があるのさ

眩しい朝焼け あなたと見たいだけ
知らない街まで何も持たずに行きたいだけ
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