朝を迎えに

深く息を吸い込み 立ち止まれば
この街でひとり 亡霊みたいだ
生き急ぐから 息継ぐ間も無く
追われるように次の街まで

縺れる足 震えた声でも
振り絞れ 君の小さな勇気を

走り出せ 未来は思うよりも悪くないはずさ
合図を待つ暇はないだろう
答え合わせは来世で
錆びた今を掻き鳴らせ 君だけのコードで

朝を受け取り 夜の元へ
夕暮れに会ったら よろしく伝えて
君を見るたび 思い出の中で
あの頃の僕と目が合うのさ

嫌いなもの 増えてしまっても
好きなものをただ守るための歌

手を伸ばせ 夢なら僕ら何も怖くないはずさ
万全を期す間に夜は明ける
ならば 朝が来る前に
歌え 過去を撃ち抜けよ 君だけの声で

どこへ行こうとも 変わらなかった
この街でひとり 亡霊みたいだ
透けた身体で彷徨い続ける
映らない瞳を覗き込むたび
聴こえない声で語るように

走り出せ 未来は思うよりも悪くないはずさ
合図を待つ暇はないだろう
答え合わせは来世で
錆びた今を掻き鳴らせ 君だけのコードで
歌え 今を語るのさ 君だけの声で
叫んでいけ
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