花束にかえて

窓から月が見える夜
なにもない夜
君になんて話せばいい
時間は過ぎる

「遠くまで行こうよ」
黙り込む二人
それでも青い鳥は
そこにはいない

花束も枯れそうな 潮風の中
二人は何を 失くしたのだろう
波の音で 彼女の声は
かき消されて

防波堤の影に腰おろす二人
せめて波は私の味方でいてよ

変わらずにいれたなら
誰も背中を押してくれるな
淡い夜だ 波の音で
彼女の言葉はかき消され
二人はどこへも行けないのか
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