2 Crows On The Rooftop

この屋根に登ればいっぺんに見渡せる
明け方まもない僕らの暮らしている街
照れてずっとなんにもできずにいた僕の
手をとってぎゅっと握ってくれた君

少しずつ明るくなっていく空
こうして居られるのは星が瞬く間だけ

まだ起きてる誰かが
この屋根を見た時
二羽のカラスが羽根を休め
止まってると思うんだろう

もうじき冬が終われば僕らを隠す
長い長い夜は終わってしまう
カラスが太陽をこの街に連れてきて
夜尚明るい白夜の日々が始まる

向こうの大きな凍った湖に
突然音もなくオーロラが揺らめく頃

まだ起きてる誰かが
この屋根を見た時
二羽のカラスが羽根を休め
止まってると思うんだろう

こんな自分で生まれてくると
自分で決めたと思いたい
何か訳があると

まだ起きてる誰かが
この屋根を見た時
二羽のカラスが羽根を休め
止まってると思うんだろう

長い冬が明けるのを
望まない変わり者の
二羽のカラスが身を寄せて
止まってると思うんだろう
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