早春にて

君の好きな強い酒
あびるほどに 飲み明した
長い夜があった
淋しく二人眠った 始発の電車
ただ陽射しだけが まぶしく
話す言葉もなかった
悲しく 色あせてゆく 青春たち

黒いトックリのセーターと交換した
君の黄色のシャツをぼくはまだもっています
もうすぐそこに夏はきています
君は元気ですか

君の好きな黒いセーター
故郷へ帰る後姿
いつまでも見ていた
肩をたたいてただ友情だけは
信じると 淋しく笑った
君の顔 おぼえてる
悲しく 色あせてゆく 青春たち
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