まぶしい夏

玉川上水沿いに歩くと
君の小さなアパートがあった
夏には窓に竹の葉がゆれて
太宰の好きな君は 睡眠薬飲んだ
暑い陽だまりの中 君はいつまでも
汗をかいて眠った

あじさいの花よりあざやかに
季節の終りの蝉が鳴いた
君から借りた太宰の本は
淋しいかたみになりました
ぼくは汗ばんだ なつかしいあの頃の
景色をよく覚えてる
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