ゆめでいいから

わからないな わからないな
滲んだインクで読めないよ
二度と言えない本当の気持ちを

さわりたいな さわりたいな
掠れた声で話せないよ
二度と会えないあなたのことを

言葉が体をすり抜けていく
心の形を切り取るように
私は私を許せないまま
それでも誰かを愛したいの

まだ願いごとが叶うなら
臆病はすみっこへ
隠した言葉を返してよ
青い光が窓を刺した
いつか思い出したら
ゆめでいいから会いにきて

かえりたいな かえりたいな
移ろう季節にもたれては
長い 長い 人生を思った

もどりたいな もどりたいな
靴を鳴らしたら目を覚ます
遠い 遠い 記憶の中へ

こどものピアノが花火みたいに
二人の心を隠していく
もう最後のフレーズになるかな
思い出すら投げ出してしまえたら
明日世界が終わるみたいに

まだ願いごとが叶うなら
臆病はすみっこへ
私はあなたに恋していたい
淡い祈りに身を焦がした
いつか思い出したら
ゆめでいいから側にいて

なんとなく大人に
なってしまうような気がして
残された写真 見返したりして
季節がいつか私を越えてしまう前に
変わりたい

まだ願いごとが叶うなら
臆病はすみっこへ
隠した言葉を返してよ
いま自分を好きになれる私になる
いつか思い出したら
ゆめでいいから 会いにきて

ゆめでいいから
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