台風

明け方 20号の予報に 湧く子供らと
電話線を 走る喜びも 渦を巻き溶けてゆく

ああ 窓に変わる 私の胸を 打ち付ける風
ずっと 変わらない景色 季節の影で 巡りゆく 空

風は止んで 空を拭う瞳の 静けさの中で
寄り添う 胸の奥の気配を あきらむる陽が射した

ああ 風に揺れる 誰かの声に 振り向いたなら
ずっと 繰り返す夢の 窓を開いて 飛び込めるから
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