冬の尋ね人

心の傷あと 右手でおさえて
涙がこぼれて こないように
人は夢から きっと生れて
夢のどこかへ 帰るだけなら
男の背中 女の背中
追憶(おもいで) 背負った 冬の尋ね人

あしたがかすんで 見えない時には
誰かのぬくもり 借りてみるけど
恋に溺れて それて別れて
過去のどこかへ 消えるだけなら
寂しいお酒 寂しい煙草
昔がこいしい 冬の尋ね人

季節は空きから 凍てつく冬へと
人生(きのう)をふやして かけてゆくけど
時の破片(かけら)は いつも想い出
遠いどこかで 待っているから
涙のゆくえ 心のゆくえ
昨日をふりむく 冬の尋ね人
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