岬の秋

愛するあまりに あなたの涙を
逃れて来たのは 誤りでした
時間がたてば うすれるはずの
おもかげぬらす ああ初しぐれ
群からはなれた カモメの白が
無性にさみしい 岬の秋です

いまさらあなたを 誘いはしません
心のダンロで もやすだけです
ふりむくことは せつないけれど
人恋しさの ああ風の色
手紙にはさんだ このコスモスも
終りになりそな 岬の秋です
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