その手にふれたあの日から

「近代主義の流れの中で身に付いた自己防衛のせいだよ」と
君は笑っていたね だから恋は怖いねって

そうやっていつも一生懸命に話す君の横顔が好きだ
例えその視線の先に誰が居ても

「お互い頑張ろう」なんて言葉 そんな眩しい笑顔で
言われちゃったら 僕はもうどうしたらいい

その手にふれたあの日から戻れなくなった
I'm a slave of love
改札前で背を向けたいつもの君が見えなくなる
しょうもないやつだよなぁって
一体 誰のこと

哀しいことが君を襲って 真夜中のファミレスにて二人
適当に頼んだ 料理が冷えて 君が話しだす

ぽつりぽつりと紡いだ言葉 その滴は拭えなくても
思わず手をとった口からこぼれた 「大丈夫」って

この手にふれたならきっと バレてしまうような気がした
「頑張れ」の裏の本音に 君がどうか気づかなければいい
こんな頼りない僕だけどずっと味方でいるよ

傷つく勇気もないだけで
本当はもうこんなになっているのに

夜風が冷たいねって 帰り道もあと5分で終わる
こつんって歩く手がぶつかりそうな今この距離で

その手にふれたあの日からずっと伝えたかった
今夜だけは
改札前で背を向けたいつもの君の腕を取って
こんなしょうもないやつだけどさ
聴いてくれ
「       」
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