花火

降り注ぐ木漏れ日のなかに
白いスカートが揺れる
夏の匂いのせて
君の髪撫でてゆくよ

オレンジ色に染まる砂浜のシルエットが
足跡と一緒に消えてく
あの日空に描いた蒼い想い出たちも
綿雲のなか飛んでいった

ふわふわと海鳥が浮かぶ
夢のなかで鳴いてる
波の音と混ざって
ずっと忘れないバラードになる

不意に視線逸らした君のその横顔が
ふたりの時間を止めるよ
「ごめん…」君の唇そうたしかに動いて
声聞こえない…

通り過ぎてゆく
季節を超えてく
砂で作った
映画のように
散ってく 淡く 儚い 花火…

二度と離れないよに大切に繋いでた
細い指先が解けてく
あの日ふたり交わした江の島の約束も
アルバムのなか消えていった
×