ネズミの生活

冴えない表情(かお)をして裏道を歩く
日陰での暮らしもそのうち慣れていく

歌いだすことも泣きわめくことも
できないけど望むのは穏やかな暮らし

思い出すことは
あの日の出来事
あなたのことはもう
忘れたはずだろう

思い出に浸り胸を掻き毟る
そんな夜はどうにも眠れなくなる

忘れたいことは
あの日の約束
あなたの口から洩れる
冷たい溜息

絵に描いた餅を眺めては不貞寝
守りたいものとかなるべく持たずに
歩き出すこともあきらめることも
出来ない僕が送る冴えない生活
いつかはやめたい
ネズミの生活
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