淡海節・箱枕

歳(とし)は十九で源氏名(げんじな)おこう
明けて二年の茶屋暮し
故郷(くに)が恋しゅて ヨイショコショ
歌う追分

後生(ごしょう)大事の女の夢を
たった一分(いちぶ)じゃ買えもせず
背中震わせ ヨイショコショ
泣いた若い衆

島田乗せたら こぼれる涙
主(ぬし)に帰られ 箱枕
中でチリリン ヨイショコショ
鈴が鳴る鳴る

惚れたあのひと北前船で ヤンサノエ
波涛千里の海を行く
今日はどこやら ヨイショコショ
佐渡か酒田か 蝦夷の地か
×