古い珈琲屋

私に似ている女(ひと)が 描かれた絵が
港の近くの古い店に あるときいた
それは幸せな昔 たった一枚だけど
あなたが私を描いて くれたもの
私と暮らしたあの日 小さな部屋
初めてあなたが描いてくれた ものでしょうか

私が描かれた女(ひと)は 笑顔のまま
カフィーの香りの匂う店で 暮らしていた
あの日描きかけのこの絵 たった一枚だけを
あなたは大事にかかえ 部屋を出た
私はこうして 今もみつめている
別れの理由(わけ)すら告げずに去った 人の事を
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