君でした。

昔から人混みが嫌いでした
休日の渋谷とか遊園地
地元の花火大会でさえ僕は
できるかぎり避けてきました

頭の上を飛び交うはしゃぎ声
満ち溢れている充実感に
自分が埋もれて消えていくようで
息苦しくなってしまうんです

交差点で今日もすれ違い様に
誰かと肩がぶつかる度に
得も言われぬ大切な何かが
剥がれ落ちてゆくよ

寂しくて 寂しくて 暗闇をかき分けた
この手にそっと触れたのは君の笑顔でした
僕でさえ知らぬ間に見失いかけていた
そんな本当の僕のこと 見つけてくれたのは君でした

以前ほど寒いのは苦手じゃないです
震えるような夜もあるけれど
今もまだこの胸にあるぬくもりに
どうしても期待してしまうんです

導火線にもう火が点いてるような
いつでも不安に追いかけ回され
とうに湿気てる夢は不発のまま
今日(ここ)まで生きてきた

もうこれ以上傷つかないようにしまい込んでた
心にそっと落ちたのは君の涙でした
この先は出会いより別れのほうが多いだろう
でも一人ぼっちじゃないこと 教えてくれてるのは君です

今は人混みの中で 君と 空を見上げているよ

寂しくて 寂しくて 暗闇をかき分けた
この手にそっと触れたのは君の笑顔でした
僕でさえ知らぬ間に見失いかけていた
そんな本当の僕のこと 愛してくれたのは君でした

君でした
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