瞬間

今日までの その目に映ったものが
僕にすべて 見えたならいいなと思う
どこに居てもいい 何をしていても
それでいいから

すぐにまた すり減り消えてしまうのに
どうにかすべて 残しておきたいと言う
どこに居てもそう 何をしていても

思い出すのは
その温かい君の指に触れたときに
ふっと呼吸、音、多分、時間すら止まっていて
ただ全部を 抱きしめていたいと思った

すぐにまた すり減り消えてしまうから
何度も訊いて 何度も伝えたいと言う
どこに居たとか、何をしたとか

この歌もいつかは古くなって
伸びた髪を切るように

そしてまた
その新しい柔らかさ 触れたときに
ふっと止まっていた時間さえ動き出すだろう
ただ全部を抱きしめていたいと思った
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