愁雨

突然の雨
空から落ちてきた
海沿いの細い道

行くあてのない
愛をバッグにつめて
もう一度ゆっくりと
歩きだす

遠くに恋人達の
影がゆれている
いつか見たことがあるような
あなたと私みたい
さよならのあなたの声が
まだ耳もとにある

Monochromeの
静かな海岸に
鳥達のしろだけが浮かんでる

すてられたビーチ・パラソル
冷たい雨にうたれ
終わってしまった夏の日の
恋を笑っている
さよならのあなたの声が
まだ耳もとにある

どうしてここに来てしまったのかな
想い出すだけなのに
あの日を……
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