旅の途中

夜行バスに乗って僕らは遠い遠い旅に出ました 
目的地は無い 誰も眠らない
あるのは地図と少しのコインだけ

24時を超えて僕らは深い深い夜の向こうへ
けれど構わない 誰も知らない
名前の無い秘密の場所へ向かう

僕らは旅の途中さ ゆっくり寄り道でもしながら
なんでもない当たり前になった
夕日を見て泣いたりするのだ

僕らは旅の途中さ 誰かに道を聞いてもいいんだぜ
風や海や山や川が
いつかのユートピアを教えてくれるはずだ

一歩一歩踏みしめるこの大地の何世紀も前の記憶を忘れちゃならない
忘れることはできないだろう

過ぎる街並みに今までの悲しみを置いていく
きっと明日の今頃には大好きな街へ帰れるはず

僕らの旅の終わりは誰にも言わずにトランクにしまうよ
明日の朝はもう少しだけ
楽に息が吸えるようになるさ

僕らは旅の途中さ優しくなれなくてもいいんだぜ
消えてしまう美しい世界を忘れずにいられたなら

僕らは旅の途中さ誰かに道をきいてもいいんだぜ
風や海や山や川が
いつかのユートピアを教えてくれるはずだ
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