九月の砂

誕生石のサファイアは くだけ散る波のかけら
もう忘れると決めたのに 寄せて返す海

潮騒に遊ぶいそしぎ 鳴き声は小さな悔い
なくした愛の大きさを 季節が教えた

九月の砂にしみ込む恋を 海は見ていた
大人になったらもう一度来るわ
大人になったらもう一度来るわ

左手のくすり指に 貝がらを乗せて歩く
気付かぬままにたどった 夏の足跡を

引き潮は涙さえも 沖へ運んでゆくけど
たわむれにしたくないから 私は泣かない

九月の砂にしみ込む恋を 海は見ていた
大人になったらもう一度来るわ
大人になったらもう一度来るわ
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