刺繍

青めいた雪の糸が街を隠して
曇硝子の向こうに帰ってきてる気がした

やわらかいと微笑んで
頬にふれるあの人の手のひら

グッドナイト ねえ おやすみの声を聞かせてよ
もう私には貴方しかいないの 運命の人よ

戸棚に仕舞った手紙 遠い国の切手
心を象ったような生真面目な字が好きだった

もし貴方に会えたのなら
今日の私もうつくしいと思うのでしょうか

この身体にしるしを刺して
いなづまを抱いて眠ろう

グッドバイ ねえ おわかれの時が来たみたい
この部屋に今 清らかな風立ちぬ 髪を撫ぜるわ

グッドナイト ねえ おやすみの声を聞かせてよ
もう私には貴方しかいないの 運命の人よ
もう私には貴方しかいないの 運命の人よ
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