ルシファー

星たちが眠る下でポストは凍ってた
羽の舞い散る夜に運命と出会ったの

その長い鉤爪にマニキュアをのせて

花びらの海を掻きわけ会いにゆく
叫んだ寝言のひみつをおしえて

天使だった頃の記憶を失した人と
命懸けの恋をしよう

私たちはお食事をしたことがなかった
食べるという行為をまだ知らないみたい

その青いくちびるにくち紅をひいて

花火の煙に紛れてキスをした
その血の甘さに驚きながら

天使だった頃の記憶を失した人と
命懸けの恋をしよう

それからただ一度だけ返ってきた手紙
読み終えた途端に消えてしまった文字
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