Herge

いつものうたを口ずさんでみる
さまよって砂漠の手のひら
去年の冬に君がくれた絵本
手にとって懐かしい匂いがした

それからふたりはさよならの演技
ここにいたふりは覚えたまま

柔らかに変わる 光に似ているような
ありふれたメロディから はじめてみよう
ほら

あたらしいうたを口ずさんでみる
ゆらめいてなめらかな午後には
小さな声が離れないでいる
いまだって君の手が触れ続ける

でもここから歩いてく日々に
新しい窓を見つけたなら

どれだけのもの
今、手に持てるだろう
鮮やかな画材でいま塗り重ねて

ひとりだけ はぐれそうで いいよ
ひとつだけなら忘れてもさ

柔らかに変わる 光に似ているような
ありふれたメロディから はじめてみよう

ひとつだけ 覚えててね それを
はなさないで月までいってもさ
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