君を唄にしなくなり

夏に袖を通すたび
とても寂しくなるのは
まだ君を唄っているから かな?

瞳に飼われていた日々の隙間
白紙の時間に名前を書いた
透明な身体に輪郭をくれた
空っぽな世界に
何色の会話を浮かべずとも時間は微笑んで
サイダーを隔てて 2人きりを独り占め

炭酸が抜ける音 気にもせず明日を探す

優しい君のことだから この「サヨナラ」も
朝早くに起きて準備してくれたんだろうね
寂しい僕のことだから その日々も唄にして
振り返るみたいに 口ずさむんだ

独りに縛られた日々の間
シュワリと笑う 白い肌の救世主

人に恋をすることが
こんなにも嬉しいことだなんて
人に恋をさせることが
こんなにも苦しいことだなんて

炭酸の死んだ甘い水 気の抜けた明日を彷徨う

優しい君のことだから この「サヨナラ」も
朝早くに起きて準備してくれたんだろうね
寂しい僕のことだから その日々も唄にして
振り返るみたいに 口荒むんだ

優しい君のことだから この「サヨナラ」も
朝早くに起きて準備してくれたんだろうね
寂しい僕のことだから その日々も唄にして
振り返るみたいに 口ずさむんだ

君を唄にしなくなり
とても寂しくなるのは
まだ日々を想っているから かな
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